古民家再生住宅のため自由な間取りは不可能であったが、部分的に柱の新設、柱の抜き取り、梁の
盛替えなどを施し、最大限に古材をそのまま利用し要求される諸室を配置した。古材の懐かしさ・落
ち着きを出来るだけ表せるように、玄関上部、居間上部は吹抜けとし、奥様の自由空間(家事ワーク
スペース兼パソコンスペース)をキッチン脇に、建物西側に愛犬トレーニングスペースを兼ねた薪置
き下屋を設け、夏季の西日対策としても有効的な物となるよう提案した。
より少ないエネルギーで快適に暮らせるよう高気密・高断熱仕様とし、メインの暖房は、機械暖房
では無く、施主の要望である自然熱源でやわらかい暖かさを得るために薪ストーブを採用した。カウ
ンターや上がり台などは、欅の無垢材を使い、洗面所に竹製のタオル掛や物掛を設けるなど細かなと
ころにも気配りをした。
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