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当社の仕事では地図を見たり・地形図を作ったり、地図と関わる機会が多くあります。そこで、このコ
ーナーでは地図に関するちょっと面白い話を紹介します。 |
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第1話 どんな地図があるの? |
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いろんな名前の付く地図がありますが、大別して一般図・主題図・特殊図の3種に分類されます。
一般図は地上の状態を縮尺に応じてできるだけ正しく表現された地図で、国土地理院発行の1/25,000・1/50,000地形図などがその代表です。主題図は、ある主題(利用目的)について表現された地図で、土地利用図・地質断面図・土壌図・海図・湖沼図・植生図などがあり、住宅地図や道路地図もこの一種です。特殊図は、その他の地図の総称で立体地図(レリーフマップ)や鳥瞰図(パース)などがあります。
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(雑談)小中学校で使う地図帳には地形図・山脈図・県別生産図・・・、上記のいろんな地図が掲載されています。何気ない地図や案内図、自分の使い勝手の良い情報の網羅されている地図はなかなかないもの。さしずめ、情報量が多く利便性の高い地図に近いのは現在のカーナビでしょうか? |
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▲一般図(測量などで作成する地形図) |
▲主題図(地盤調査などで作成する地質断面図) |
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▲主題図(現地踏査などで作成する土壌図) |
▲主題図(表札調査などで作成する住宅地図) |
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第2話 地図で見るいろんな線路 |
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地形図で、線路は白と黒の縞の線で表示されていますが、注意して見ると線路にもいくつかの種類があることが分かります。
1車両分の線路しかない単線は白マスと黒マスの連続で、2車両が同時に通行できる複線には白マスに線が1本入っています。新庄周辺の地図を見てみると、山形方面から新庄までは複線、新庄を過ぎると単線に変わることが分かります。
そして山形新幹線には「山形新幹線(1.44)」という表示がされています。この(1.44)とは軌間(線路の幅)のことで、それまで線路幅は標準の1.067mでしたが、在来線に新幹線車両がそのまま乗り入れられるように奥羽本線の線路幅を広げた「山形新幹線」は、地形図上に「奥羽本線(山形新幹線(1.44))」と表示されています。
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このほかにも、地下鉄・私鉄の線路・路面電車の線路などみな表示が違います。これは紙の地図でないと分からないことかもしれません。それを覚えて何になるの?といわれるかもしれません。確かに、地図で旅をする人も少なくなっているでしょうから・・・。 |
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(雑談)山形新幹線は車輪幅が新幹線規格、車体は既存のトンネルなどをそのまま通行できるように通常の新幹線より小ぶりなミニ規格となっています。このため新幹線専用ホームとなる福島〜東京間に停車すると、車体の乗車ドアの下からホームとの隙間をカバーするステップが出てきます。新幹線規格となった線路を走る在来電車も新幹線規格の車輪幅となり、元々の在来線車両との相互乗り入れができなくなりました。 |
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▲単線の線路(白マスと黒マスの連続) |
▲複線の線路(白マスに線が入る) |
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▲在来線利用の山形新幹線には踏切がある
1999年12月新庄まで延伸(写真E400系つばさ)
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▲山形新幹線の線路(軌道幅が表示される) |
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第3話 紙の道路地図はまだ必要? |
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カーナビなどの電子地図が普及し、インターネットや携帯電話でも地図検索が容易になりました。でも、需要は少なくなりつつもまだまだ紙の道路地図も必需品で、いろいろな出版社が発行していますが、はたしてどれが良い地図といえるのでしょう。
一般的には、信号機のある交差点の名称やガソリンスタンドやコンビニエンスストアなどの目印が豊富に掲載されているとか、目的のページがすぐに開けるように見出しが工夫されているとかが評価されがちなのですが、出版する側にとってはいかにドライバーに見やすい地図にするかが最大のポイントなのだそうです。
慣れない場所を探すのですから、まずは見やすいことが第一条件ということでしょうか。近道だと思ったら険しい林道だったなどということがないように、最近では見やすく分かりやすい地図へと工夫されているようです。
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(雑談)小説もマンガも電子文書へと変わっていく中、元々少数派の地図は電子地図サービスやカーナビに押されて消えゆくのでしょうか。範囲の枠内しか見れない電子地図に対し、紙地図はバッと広げて全体の中での位置関係が把握できる良さがあります。デジタルか、アナログか、併用型か、時計のようにそれぞれにファンがいて、紙地図が必要とされる存在でいてくれることを願います。 |
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(雑談)最近のカーナビの情報量の多さには驚きます。こんなに情報を入れるなら本来の案内機能を充実させてくれよ、と言いたくなるほどさまざまな条件で施設や場所の検索ができたり、渋滞やルートを外れた時の再案内、分岐点で詳細画面が出るなど、素晴らしい機能進化を遂げています。しかも音声で案内してくれる。この記事を掲載した2000年前半からわずかの間の機械の進歩。使いこなせるように我々も進歩もしなければと思ってしまします。 |
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▲新庄南部の道路地図(昭文社製)
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▲カーナビゲーションの画面( パイオニア製)
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近年はカーナビも運転者の視覚に近い3D風画面のものも多くなりました。より見やすく使いやすいものへと利用者のニーズに応える技術進歩と改良が重ねられているのでしょう。 |
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第4話 露頭に迷う? |
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道路ののり面やガケはコンクリートで覆われることが多くなりましたが、工事現場や自然のままのガケなどでは、露出した地層を見ることがあります。このように露出したところを露頭といい、露頭を見れば地層の成り立ちが分かります。
しかし、下図のようなずれ込んだ地層が一部だけ露出すると、その露頭を見ただけでは新旧の時代が逆転しているように見え、判断に迷うことがあります。
また、地形図では、岩盤が露出している箇所や斜面が崩落した箇所など露頭はガケとしてクシのような形で表されます。
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(雑談)ロトウに迷う?道に迷ってウロウロすることはこの露頭が語源か?と思って調べたら、「路頭に迷う」という言葉が出てきました。路頭に迷うは困り果てること、露頭は地層の露出。地質調査では「露頭で迷う」のほうですか・・・。 |
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▲左下が土砂のガケ(崩れ)
右上が岩盤のガケ(壁岩)の表示
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▲地盤隆起や陥没などでズレた地層 |
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▲一部の露出だと新旧が逆転する |
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第5話 身近になったGPS |
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衛星から送信される位置情報を受信することで、自分のいる位置を知ることができるシステムをGPS(Global positioning system)と呼んでいます。湾岸戦争(1990年)の折、砂漠を移動する米兵が簡易GPS装置を所持していたことは有名な話ですが、現在では腕時計やハンディ型のGPS機器も普及し、登山やハイキングなどに利用する人が増えています。携帯電話にGPS機能の付いたものもあり、ますます身近になってきています。 |
▲腕時計型GPS(カシオ製)
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また、GPSカメラと呼ばれる受信機能を兼ね備えたカメラでは写真の撮影と共に位置座標を記録でき、似通った風景を撮りつづけても整理に困ることがなくなりました。 |
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GPS情報を記録した写真は、GIS(地理情報システム)などと連動させて位置情報や調査結果などを一元的に管理できるため、多くの調査で活用されるようになってきました。地図のある地点をクリックするとそこの写真やデータが表示されるシステムです。
当社の業務においても、GPS測量機器や携帯型GPSなどが欠かせないものになってきています。
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第6話 日本で海に一番遠い街は? |
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新庄市は内陸にあり、太平洋・日本海どちらの海へも車で1時間以上の距離があります。
それでは、日本で一番海が遠い街はどこにあるのでしょう?なんとなく北海道を想像してしまうのですが、国土地理院の計算結果によると長野県の臼田町で、海までは直線距離で114km余りだとか。
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ちなみに、地図上で距離を測るには「キルビメータ」という道具を使うと便利です。これは先端に小さな歯車がついていて、地図上の道路に沿ってなぞると距離が表されるようになっています。 |
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地図上で距離を測るときに重要なのが地図の描かれている縮尺です。縮尺は地図上の長さと地上の実際の長さとの比です。縮尺1:25,000(2万5千分の1)と表示される地図は、実際の長さが25,000mあるものを地図上では1mの長さに縮小して表示していることになります。 |
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(雑談)一昔前は、地図の道路や河川なりに糸やヒモを置いて総長を測ったり、目盛り付きのクネクネ曲がる自在定規というものを使って測ったりもして、近似距離を求めていました。 |
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▲距離を測るキルビメーター
(左:東京磁石工業製、右:小泉測機製作所製)
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▲面積を測るプラニメーター
(小泉測機製作所製)
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第7話 番地が整列された!? |
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住居表示法の施行で全国で地名の統廃合が行われ、大字界・小字界が複雑に入り組んで飛び飛びであった番地が整理されました。
下図のように住居表示の番地の振り方には一定の法則があり、これにより郵便屋サンの苦労は報われることになったのです。と同時に、街なかでは従来の字の呼び名が通称として残り、新しい住居表示名と混在するようになってしまいました。
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改正は、土地の並びどおりに番地を振りなおしたのが最もポピュラーなものですが、新庄市のように大字の町内範囲が広くわかりにくいところでは、小字名をそのまま付けて「新庄市大字金沢字谷地田1399-11」として使用しているところも少なくありません。
また、最も生活になじんできた小字名を町名として復活させようという地域も出てくるようになってきました。
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▲基本的な住居表示の法則 |
▲住居表示の法則で付けられた実際の番地 |
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(雑談)ところで住居表示が整理されたとはいえ、どこに誰の家があるのか調べるのに便利なのが住宅地図です。この住宅地図は担当調査員が地道に歩いて調べるのが基本なのだそうで、同時に市町村役場に行って道路・学校などの変更や建築状況などを入手したり、町内会長さんを訪ねて近所の家の世帯主や新築情報などを入手したりするそうです。マンションや建売住宅の新聞の折り込み広告なども重要な情報源なんだそうです。
また、住居表示法の施行後も従来通りに飛び飛び番地を使用している地域や、住居表示施行後に合筆されて二つの番地が一つになってしまった所など、いざ番地の並びを頼りに探してみると戸惑うことも多々あります。番地を整列させるには難しい面も残るのが現実のようです。
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第8話 航空写真で固定資産が分かる? |
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航空写真とは空中写真(空中から撮影された写真の総称)の一種で、航空機の胴体下部にカメラをセットして一定の距離間隔で連続撮影されたものです。災害の様子・土地利用の変遷調査・道路計画など多くに用いられています。近年はインターネット地図でも航空写真が見られるようになりました。 |
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測量に使用するのは地形を真上から垂直に撮影したもので、写真は専用の図化機で家屋・道路などが書き起こされ、家屋図や地番図の元となります。樹木などに隠れて分からなかった物などは補足調査されることもありますが、空から見れば一目瞭然、申請されていなかった増築部分や登記されていない畑などが発見されることもあるのだそうです。 |
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第9話 地図の北と磁石の北は違う? |
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地図を見てどの方向が北か知っているでしょうか。一般の地図のほとんどは文字が正しい向きになるように地図を持ったときの上が「北」になっています。この地図上の「北」は地球の自転軸の方向で真北(しんぽく)といいます。
これに対し、磁石のN極が指す「北」は磁北(じほく)と呼ばれ、日本では真北よりも少し西の方にズレます。真北と磁北の差を偏角(磁気偏角)といいます。
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この偏角は地球の地磁気によるもので、毎年変化し続けているといわれます。おおよその偏角は、北海道で9〜10度、東北で7〜9度、関東・四国で7度、九州で6〜7度、沖縄で4度。山形県では7〜8度です。 |
▲地図の北(真北)と
磁石の北(磁北)は
少し差がある。
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測量では、日本の地図を管理する国土地理院が定めた基準点の緯度・経度(公共座標)から真北を求めます。いまでは、公共座標は市町村に至るまでいろんな測量に使用されることが多くなり、全国で地図の共有化が図れるようになりつつあります。 |
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(雑談)方位は上記の基準点観測や磁石の他に、太陽や極星の位置観測から求める方法もあります。山や海で方向を見失ったとき最近では携帯電話で方位を知る方法もありますが、腕時計(針式で時刻が合っている)と太陽の位置で方位を知る方法があります。時計を水平にし、短針を太陽の方向に合わせ、短針と12時で作る内側の角度の中間が『南』になります。午後6時~午前6時の間は短針と12時で作る外側の角度の中間が『南』になるということも述べられていますので、興味のある方は確認して知識として身につけておくと役に立つことがあるかもしれません。
(参考)時計を使った方位の求め方 →山上企画天文情報いろいろ →SO-net
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第10話 地図にはゆがみがある? |
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地図はゆがんでいる?こんなことを聞いたことがありますか?
地図は地球上の緯度と経度を基準に作られています。緯度は地球上の東西の線で、赤道を基準として北極と南極までそれぞれ90度まで定められています。経度は赤道に直交する地球上の南北の線で、イギリスのグリニッジ天文台を通る子午線を基準に東西へそれぞれ180度まで定められています。緯度・経度は目に見えない線ですが、この線を正確に地図上に映すために様々な手法が取り入れられています。
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丸い地球の緯度・経度を平面の地図に表すと地形のゆがみが生じます。このため地図の目的に合わせて地球の球面を平面に映す地図投影法が使われます。基本となる投影法は次の3つです。 |
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1)正角(等角)図法:地図上の任意の2点間を結ぶ線を北に正しい角度とする。2)正距(等距離)図法:地図上の任意の2点間を結ぶ距離を地球上の距離と正しい比率で表す。3)正積(等積)図法:任意地点の地図上の面積を地球上の面積と正しい比率で表す。
実際の市販地図はこの投影法に更に様々な技法を駆使して、正確に表現できるように努力して作られています。
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(雑談)地球は丸い。だから私たちが見渡せるのも地表面(曲面)の見える範囲だけです。それでは今立っている場所からどのくらい見渡せるのでしょうか?目の高さと展望距離(見通し半径)の求め方は国土地理院のホームページで、見通し半径r(km)=3.85√h(m)と紹介されています。障害物が何もなければ、住宅の2階の窓(高さ約4m)で7.7km、マンションやアパートの10階の窓(高さ約31m)で21.0km、東京スカイツリー展望デッキ(高さ350m)で72.0km・展望回廊(高さ450m)で81.6km四方の地面が見渡せることになります。 |
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第11話 砂漠化は砂漠になることではない! |
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砂漠化と聞いても、自分たちには関係ない他国のことと思っている人が少なくないでしょう。
実は『desertification』と呼ばれる現象を『砂漠化』と訳しているだけで、ラクダがいて砂嵐が吹き荒れる風景のこととはちょっと違います。国連では「砂漠化とは、土地のもつ生物生産力の減退、ないし破壊であり、終局的には砂漠のような状態をもたらす・・・(以下略)」と定義しています。
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砂漠化の原因として、地球規模での気候変動や温暖化の気象的要因のみならず、乾燥地など脆弱な生態系の中での過耕作、土地の再生能力を超えた家畜放牧、徹底的な樹木伐採など、許容限度を超えた人間活動の人為的要因があげられています。 |
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日本は砂漠化の危険はないとされていますが、高齢化や過疎化が進み昔ながらの生活様式がすたれ、人手不足や効率化や生産性を補うために新しい技術を導入した放牧・耕作、優良耕作地であった田畑の減反や耕作放棄、開発による森林伐採も進んでいます。
これらが過度に進行すると、結果として土壌や植生に変化が生じ、裸地化すると土地の生産力が低下することとなります。
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改めてこうした現実を見てみると砂漠化の因子は私たちの周囲に数多くあるような気がします。砂漠化は人為的な変化がもたらすものでもあるのです。 |
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第12話 海底の地図はどうやって作る? |
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みなさんは海図をごらんになったことがありますか?
大きなくくりでは海の地図全般を海図と呼びますが、海底の地形を等深線で表した海底地形図や沿岸海域地形図が一般的です。航海図・海洋地質図・サンゴ礁の分布図などもあります。
ちなみに、英語では地図を「map」または「chart」といいますが、「chart」は特に海図や航空図の場合に使われることが多いようです。
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ところでこの海図、どうやって海の深さや海底の様子を知ることができるのでしょうか。いくら海水のきれいなところでも水深およそ20mまでしか太陽光が届かないため、海上から写真を撮ることはできません。
そこで、海上の調査船から海中に向けて音波を発し、その散乱と時間をとらえて記録します。海底からはね返ってくる音波は、例えば砂質のほうが粘土質よりはね返りが強いなど海底の土質や形態によって異なり、水の温度や汚濁物による密度の違いなどで誤差が生じますが、同時に海水調査などを行って周辺状況を把握することで補正することができます。
こうして、調査船の位置と深さのデータを視覚的にわかりやすいように画像化することで、海図を作成します。
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▲海底の地形がわかる海図
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第13話 日本列島が移動した!? |
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平成14年(2002)4月1日から日本の緯度・経度が変わりました。
これは測量の基準を「日本測地系」から「世界測地系」にするという測量法の改正によってです。緯度・経度を求める基準を日本国内だけの測量で決めてきたのが「日本測地系」でしたが、測量の基準を世界的に統一したのが「世界測地系」で、人工衛星を利用することで世界をつなぐ正確な測量が可能となったのです。
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「世界測地系」による測量で地球の中心も正確に測れるようになりました。そして、日本列島も「世界測地系」の測量結果に従って緯度・経度が見直され、日本の緯度・経度の線は東南方向に約450m下がりました。この結果、日本列島は北に約350m、西に約290m移動したことになったのです。
※参考:国土地理院 →世界測地系移行の概要
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※ときどき書き足しする予定です。また覗いてみて下さい。 |
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